『古都の紅葉』第28回フォトコンテスト優秀 撮影:水道組合 山田 まゆみ 氏
タワー・塔
東京タワー
山口 雄一郎 氏(水道組合)
東京タワーは高さは333m、地上125mと223.55mに展望台を有したトラス構造の電波塔である。
総工費約30億円、1年半(1,974,015時間/543日間)と延べ219,335人の人員を要して完成した。
昼間障害標識として、頂点より黄赤色と白色を交互に配した塗装となっている。テレビおよびFMラジオのアンテナとして放送電波を送出、またJR東日本の防護無線用アンテナとして緊急信号を発信する他、東京都環境局の各種測定器なども設置されている。
自立式鉄塔としては東京スカイツリーに抜かれるまでの約51年半は日本一の高さであった。現在はスカイツリーに次ぐ日本で2番目に高い建造物である。
会議コーナー
定 例 理 事 会
理事会風景(三役)
理事会風景(広報技能委員会)
1.開催日時 10月1日(水)
午後3時
1.開催場所 水 道 会 館
1.理事定数 17名
1.出席理事 17名
100周年特集コーナー
特別鼎談 ― 「名古屋水道の第二世紀構築へ見つめるべき視点」(その2)
(左)穂刈理事長 (中)小林局長 (右)宗本社長
前号のつづきとして、小林名古屋市上下水道局長、宗本名古屋上下水道総合サービス(株)社長、穂刈名水協理事長による特別鼎談の後半部分を掲載いたします。
(全文は右上の「詳細」をクリックしてください。)
― やはり最大の経営資源は「人」であるとのことですが、技術力の維持、技術の継承に向け、時代の変化に対応するためどういった取組みが必要とお考えですか。
〔宗本〕 現在、当社は補完代行の仕事の面で業務転換を進めており、また近隣の市町に対して新たな事業展開を図っているところでありますので、技術力の維持というよりも、むしろさらなる技術力の向上が今求められていると思っています。技術力と言っても、上下水道に対する幅広い知識・ノウハウや、より高度な技術・技能だけでなく、経験に裏打ちされた企画力や創造力などを兼ね備えた総合力が新たな事業展開に必要であり、この総合力を身に付け、組織全体のレベルアップを図っていかなければならないと考えています。
(NAWSの取組みについては略)
〔穂刈〕 技術力に裏付けられた信頼される組合員で構成するというのが名水協のモットーですので、それをいかに増強していくかが大きな課題となっています。名水協の組合員は熟練した高齢の方もおられますが、後継者も育ってきています。私としては組合に対する求心力をもっと高めていって、新しい方に来ていただき、古い方には組合に愛着を持っていただき組合員としてのメリットを発現していきながら組合力(くみあいぢから)の増強を図ってまいりたいと思っています。
具体的方策として材料販売の強化を図ってまいりたい。現在、名水協では資材を共同購入し、良質な資材を廉価で販売する仕組みをとっています。市民の飲み水の根幹をなす給水器具ですので、安全を担保するということで組合が共同購入して販売しており、また共同購入することで同時に購入者の経済的地位やその利便性を向上できると考えています。
また、修繕センターの運営を行っていますが、満期メーターの取替え、検針困難メーター改良工事、それから少なくなりましたが下水の勧奨業務もさせていただいています。
さらには上下水道局さんへの調書提出時の事前チェックなど取次業務や、CADによる代行調書作成サービス、営業連絡員の巡回サービス、組合だよりの発行など組合員の利便性向上に努めています。
そして青年部の活動の活動強化を図ってまいりたい。青年部は平成元年に後継者の育成を目的として立ち上げ、研修会、会員相互の情報交換と親睦会の開催、支部を越えた連携や木祖村との交流として「水源地見に行き隊」活動など献身的に取り組んでいただいており、中でも夜間勉強会は、技術だけではなく経理的なことも含め月1回開いており、8月20日に102回目が行われるなど積極的に取り組んでおり、彼らの高い意識をサポートしていきたいと思っています。余談ですが、全管連青年部協議会の現在の会長は名古屋の中島君であり、青年部活動の幅が大いに広がっております。
このように次の時代への変化に対応できるよう人材の育成とともに常に業務のあり方については検証しています。委託事業の受注拡大を目指していくのは間違いないのですが、そのためには上下水道局さんやNAWSさんとの連携のあり方を常に調整しながら、時代に取り残されないような仕事をしていかなければと考えます。われわれの責任の重大さを痛感しているところです。
〔小林〕 先ほども申しましたが、厳しい経営環境に対応するため、今後も直営業務の見直しを進め、民間委託の拡大など効率化を進めていく必要があります。しかしながら、安心・安全の確保や安定した業務の持続など、ライフラインとして純粋な民間委託にはなじまない業務もあります。また、委託化によって民間を指導・監督する技術・ノウハウを失ってしまう恐れもあります。
そのため、事業の根幹に関連する業務や、局の技術・ノウハウを継承する必要のある業務についてはNAWSを活用し、同時に地域に根付いた名水協との連携を重視しながら対応していきたいと思っています。
今後は局の組織・業務体制の変化に伴い、各種業務のアウトソーシング化が一層進むことが考えられますが、発注者側が理解しないままアウトソーシング化を進めることは絶対に避けなければなりません。そういう意味でNAWSさんと名水協さんの取組みを伺って、職員を研修で派遣してはどうかと思った次第です。
やはり現場力がなければ発注者として最適な業務はできません。当局がいくら本管だけを整備しても、お客さまには何のメリットもありません。そこから先には取付管があり、またその先には屋内配管があり蛇口につながっています。
水道料金は蛇口から水が出てはじめてお客さまからいただくことができるのです。つまり、本管だけを整備する知識があっても水道料金にはつながりません。当局の営業所の中には給排水設備のセクションがあり、熟練の実務者を配置しておりますが、こういった職員もだんだん減っていってしまいます。そうなった時、事の本質を理解しないようになってしまわないかなということを将来に向かって危惧しています。
そういう意味で、人材育成とは現場をきちんと見るということが大事ではないか、とお二人のお話を伺って思いました。現場を見れば職員一人一人が仕事に対して想像力を養うこともできるでしょうし、設計図面の作成の中で一工夫ができるということにつながっていくと思うのです。自分が携わっている仕事がどうお客さまに伝わっているのか、役に立っているのかを思い出せる職員を育てようとすると、やはり現場の仕事を理解しておくということがとても大事になってきます。
そういう意味では、NAWSさんと名水協さんとはこれからも、人材育成の面でもぜひ連携させていただきたい。当局が両団体のお役に立てることもあるでしょうし、NAWSさんと名水協さんがわれわれの仕事にとってすごくプラスに作用することもあると思いますので、人材派遣を含めてぜひ連携を深めていけたらとは思います。
― 第二世紀水道に向け、持続ある運営基盤構築へ見つめるべき視点は。
〔宗本〕 名古屋市では下水道が平成24年に供用開始100周年を迎え、水道が今年、給水開始100周年という節目の年を迎えていますが、これからの100年に向けて、局のパートナーとしてライフラインである上下水道事業をさまざまな形で下支えしていくことが当社の使命ではないかと考えています。
(NAWSと局との関わりについては略)
これまで名水協さんと当社は、お客さまに直接関わる分野でそれぞれが実績を残してきました。当社はメーター点検、市外給水区域の料金徴収のような営業関係の仕事や、先ほどお話ししたお客さま宅と公道部分をつなぐ上下水道の取付管工事もさせていただいています。またお客さまの下に出向き、局が実施する指導の前調査や検査の補助として小規模貯水槽水道の点検、下水道ではビル地下排水槽の臭気調査や排水設備工事の検査などの仕事もさせていただいています。今申し上げましたのは平常時の仕事として関わっているものですが、災害時の対応としては、上下水道施設が被災した場合の応急対策に係る相互協力について局と協定を締結させていただいているところです。
しかし、これまでの名水協さんとの関係は基本的に局を基軸として、局から業務を委託され、もしくは協定の締結を受けて、その業務を遂行する中でお互いがお客さまに関わり、サービス水準の向上に努めてきたわけですが、その経過を踏まえ、昨年5月に、名水協さんと当社はお客さまサービス分野での連携協力を一層推進することを目的として、新たな相互協力に関する基本協定を締結させていただいたところです。
局との連携が縦の連携だとしますと、この協定は一種の水平連携というか横の連携だろうと思っています。名水協さんとの平常時の連携のあり方についての検討はまだ緒についたところであり、これからより良い方向を見つけていきたいと考えています。
災害時の連携については、先ほど穂刈理事長さんのお話にもありましたように、昨年5月17日に上下水道局さんとの共催の下で名水協さん主催の防災訓練が実施され、当社も取付管の止水訓練に参加させていただきました。これからの局の執行体制を考えますと、まさかの時に応急活動に従事できる職員は限られるでしょうし、これまでのような人員や態勢を確保することはなかなか厳しいのではないかと思っています。
また一方で東海地震とか東南海・南海連動地震の発生が危惧され、昨今では南海トラフ巨大地震は被害の程度が極めて甚大と言われており、大規模地震発災時には他都市からの応援派遣や協力企業からの物資支援や災害復旧支援を仰ぎながら、多くのパートナーの協力・支援を得て応急活動に当たられることになるだろうと考えています。
そういった意味で、市内各所に指定工事店のネットワークを持っておられる名水協さんと当社は、平成6年の阪神・淡路大震災の際に現地支援に入らせていただいた実績もあり、発災時に局の体制を補完する役割が期待されているところでありますので、万一の場合の備えとして関係者が連携して訓練を実施したことは大変有意義なことではなかったかと思っています。
〔穂刈〕 名水協もNAWSさんと同様、次の100年も名古屋市の上下水道事業を支える存在であり続けたいと思っています。そのためには技術と信頼に裏打ちされた存在として市民の皆さまから認めてもらえるよう切磋琢磨して知名度も上げていきたいと思っています。それには組合委員会・部会活動・青年部活動・技能技術訓練・研修の内容・精度を高め、地域との連携、信頼される組合工事店として後継者の育成などやるべきことは非常に多いと思います。
上下水道局とNAWSと名水協の「三本の矢」でお客さまのサービスのために向上に努めているという自負を持っていますが、その中で名水協としていかなる役割を果たしていけるか、いろいろな環境の変化に合わせてどう変わっていくかを機敏に察知しながら対処することが肝要だと思います。
現在の道路取付工事はNAWSさん、屋内工事・修理工事は名水協という枠組みを堅持していくとともに、NAWSさんへの協力において名水協がお手伝いできることがあれば、組合員の業務拡大につながりますので積極的に取り組んでいきたいと考えております。
これからの命題としましては、上下水道局さんとNAWSさんとの連携を密にしながら、とにかく魅力ある名水協を作っていきたい。そして組合員数を増やし、何かあった時に数の力で協力をしていきたいと思っています。昔の指定工事店とは違う状況の組合加入のメリットを探し、仕事面においても利便性においても今よりグレードアップしていきたいと思っています。
〔小林〕 今後考えられる厳しい環境下において、上下水道事業の信頼性維持や健全な運営を図っていくためには、局直営、NAWS、名水協、他の民間業者それぞれの役割分担を、時代に即した適切なバランスで構築していくことが重要となってきます。これは先ほどから何度も話してはいますが、事業者側からの都合ではなく、常にお客さまサービスという視点で考えていかなければなりません。
その上で、南海トラフ等の地震や局所的な豪雨災害など高まる災害リスクの対応については、当局側の体制は以前に比べスリム化、集約化が進んでおり、他都市への応援はもとより、業務パートナーである名水協さんやNAWSさんとの日常的な連携強化がますますクローズアップされてくるであろうと考えます。お客さまの立場に立てば、地域に根ざした身近な名水協の支援が得られれば、安心感は格段に高まると考えます。
防災対策はハード面、ソフト面とも一朝一夕に整え得るものではありません。根幹的な管網整備による耐震性の向上はもとより、いざという時の応急的な対応については、身近な指定工事店、ひいては、工事店の集まりである名水協さんに協力をお願いし、全市域にまたがる工事店のネットワークによる力を結集してお客さまの信頼に応えていくことが大事です。こうした地道な取組みが、非常時・平常時問わず、安心安全な水供給につながっていくものと考えています。
名古屋市、NAWS、名水協の関係は、時代の要請によって役割分担を変化させながら現在に至っていると思っています。というのも、われわれ三者の目線は常にお客さまに向けられています。とかく請負業者は発注者のみを見る傾向がありますが、われわれ三者の事業は、水道法第一条に掲げられています「清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与すること」を目的としています。
名古屋水道は100年の節目を迎えることができました。今後も三者で協力し合いながら、良い連携を形成し、水道事業の持続的発展を目指す所存です。
― ありがとうございました。
お知らせコーナー
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青年部会コーナー
第103回定期夜間勉強会
開催日時 9月17日(水)
参加人数 27名
技能開発部会・青年部会共催
今回は、大栄商事㈱さんを講師にお招きして『雨水利用について』というテーマでお話して頂きました。概要は下記の4項目です。
①水の現状
②雨水利用を考える
③雨水利用におけるメリット
④雨水貯留タンクの製品・施工説明(パナソニックより)
特に③の雨水利用におけるメリットで、『節水』『防災』『教育』『補助金制度』について講師のお話に興味をもって聞いていました。
雨水利用の勉強する背景として、平成26年4月2日に『雨水の利用の推進に関する法律(雨水利用推進法)』と『水循環基本法』の公布がありました。現在の自治体活動が、今後は国として水資源を考える動きになりそうです。そして、雨水をご利用いただく方への優遇措置も期待することができそうです。
雨水も溜めて使えば有用な資源になる、と思いますが、具体的にはまだまだ多くの課題がありそうで、今後考えなくてはいけないことだなと思いました。
これからも皆さんの役に立つ勉強会を開いていきますので、ご参加お待ちしています。
青年部会 中支部 鈴村 真史
特別寄稿コーナー
突然の秋に思うこと
名古屋市上下水道局 経営本部 営業部
中川営業所 所長 杉本 充伸
今年はセミの鳴き始めるのも一段と早く、またしても暑い夏が延々と続くかと思っていたら9月に入り台風一過突然秋らしくなってしまいました。この秋は久々にきれいな紅葉が楽しめるかもしれないと期待したいところですが、これも温暖化のトレンドの中では一瞬のゆらぎにすぎないのでしょうか、その後の1か月予報では、気温は平年並みまたは平年より高いという確率が高くなっており、美しい紅葉も保証の限りではないようです。原稿掲載時にはこの予報がはずれていることを祈ってはいますが。
ところで、温暖化といえば、最近の報道によると、海水の高温化により、台風は発生数が減少する一方で、大型化していくことが予測されています。また、大気の高温化と水蒸気量の増加により激しい集中豪雨が多発することも予想されています。
これらの大雨をもたらす自然災害については、上下水道事業に関しては、まずは浸水対策のことが頭に浮かび、営業所としての出番はないようにも思えますがさてどうなのでしょうか。
14年前の東海豪雨のときには、私は天白営業所に勤務していました。天白区は、名古屋浸水被害がひどかった区域の1つで、野並地区では最大で2mを超える浸水がありました。浸水区域からは、浸水中はもとより、水が引いた後でも、受水槽やブースターの電気系統のトラブルにより水道が止まった集合住宅のお客さまから水を求める電話が殺到しました。
こうしたケースは、平常時には住宅管理者へ対応を依頼するようお願いするところですが、そのときの被害の規模やお客さまの状況はそのような対応を許すものではなく、営業所としては急きょ給水班を編成することとし、水缶やポリタンク等でお客さままで水を届けて回りました。地下式給水栓が整備された今なら、水が引いた時点でお客さまの共助ということも期待できるところですが、当時はまだ未整備でした。
その後、緊急雨水対策事業など様々な浸水対
策が
進み、同じようなことが発生する確率は小さくなったとは思います。しかし、自然災害は人智の及ばない被害をもたらす場合があり、確率が小さくても様々な事態を想定し、備えておく必要があります。自分の経験からは浸水被害のあった場合の応急給水体制という事態も心得ておくべきことの1つではないかと思うのです。訓練前に手順を確かめる名水協組合員 |
さて、8月には局から名水協への仮設給水
栓が寄託され、両者の連携が進んでいるところですが、中川営業所でも学区の自主防災訓練に名水協の組合員に参加していただいています。写真は9月20日の千音寺学区の訓練の様子ですが、自治会の役員からは、参加した工事店の先代からのつきあいについて参加者にお話があり、工事店の地域との密接な関係を窺い知ることができました。
この新たな名水協との連携はまだ緒についた
地下式給水栓のデモを見る参加者 |
ばかりですが、このような連携がいっそう進み
地域に密着した共助のとりくみをはじめとした応急給水体制が様々な事態にも対応できるようますます充実していくことを期待しているところです。
筆の泉コーナー
2014ブラジルワールドカップ閉幕
名古屋市上下水道局 営業部 千種営業所
業務技師 宇佐美 貴寿
「フットボールは単純だ。22人がボールを奪い合い最後はドイツが勝つ。」かつてWC得点王にも輝いたイングランドのストライカー、ギャリー・リネカーの有名な言葉であります。
2014年のワールドカップはドイツ代表の優勝で幕を閉じました。今大会は私の今までの人生の中で一番試合を見た大会です。録画も含めて全試合予選から観ました。やはりフットボールのある生活は楽しいですね。その中でも気になったプレーヤーを何人か挙げてみました。ハイライトではなくしっかりと試合を観た感想です。
まず、最初の一人目は準優勝アルゼンチン代表「ハビエル・マスチェラーノ」(バルセロナDF)。
ピッチの中に5人いましたね。それくらいの存在感でした。常に相手の攻撃の芽を摘む。その読みの鋭さと迫力、ハードワークしながらも確実にゲームメークしていました。
アルゼンチンはメッシのチームと言われていますが、そのチームを支えているのはこのワールドクラスのアンカーとDFの連携のお陰と言ってもいいでしょう。
次に二人目はオランダ代表「ディルク・カイト」(フェネルバフチェFW)。
フォア・ザ・チームに徹することが出来て、ポリバレント(複数のポジションをこなす人)なのにハードワーカー。何よりも技術が高いです。
この選手は試合中の表情が豊かで、きっと人間としても素晴らしい人だと思います。個人的に好きな選手の一人です。
そして三人目は優勝国ドイツ代表「トニ・クロース」(レアルマドリードMF)。
長短を織り交ぜたキックと緩急を付けたリズム作りは全盛期のピルロとよく似ています。ミドルキックのパス成功率というカテゴリーがあれば間違いなくこの人がトップでしょう。
まだまだ若いので次世代のゲームメーカーになる逸材かと思います。
次の四人目はコロンビア代表「ハメス・ロドリゲス」(レアルマドリードMF)。
言わずと知れた今大会得点王。予選で日本との試合もあり記憶されている方も多いと思います。MVPでもおかしくないプレーヤーです。相手ボランチとDFラインの間に常に位置して決定機を幾度となく演出。ゴールに対して実用的で直接かつストレートなアプローチをするのが特徴といえます。
一瞬でもメッシやネイマールの存在を忘れさせたのではないでしょうか。
最後にドイツ代表と言えば「マヌエル・ノイアー」(バイエルンミュンヘンGK)。
ドイツ優勝という部分も含めてノイアーがいなければ優勝は無かったでしょう。プレースタイルもモダンで相手と1対1になっても両手を広げてじっと動かず全身でシュートコースを消す。そして何と言っても最大の武器が足下の技術です。
いわゆる「リベロ」になれるGKでしょうか。
今大会を通じて仕事にも通じる部分を個々のプレーから学ぶことが出来ました。
また、4年後が楽しみです。
談話室コーナー
防 災 訓 練
西支部・安井管工業㈱ 安井 健
防災訓練という言葉に私自身、正直5年前町内会長になるまではほとんど意識はありませんでした。しかし学区の防災訓練を体験し、身近に考えるようになったわけです。自助、共助、公助という言葉も学区の防災訓練に参加して初めて知りました。「自助」とは自分の身は自分で守る。「共助」とは自分たちのまちは自分たちで守る。「公助」とは行政による助け。という意味です。
幸い私のいる学区には元々委員長としてリーダーシップに長けている方がいて、まわりには協力する多数の方がいる体制で活発に活動していました。
そんな時に東日本大震災が発生しました。まさに大災害を間近で見て、いつ、どこで、災害が起きても不思議ではないという恐怖感にかられました。訓練はあくまで訓練であって、実体験ではないんだ。本当に大災害時に訓練どおりに落ち着いて対応できるかどうか疑問に感じました。しかし、訓練を続ければ見えてくるものも間違いなく有ると思われます。
自助から共助そして公助、その中には安否確認も、避難誘導も、避難生活も、いかに生き延びるか、いかに助け合えるか、いかに生活できるか、多岐に渡って問題が山積みです。学区の方々も訓練の方法を模索して毎年毎年様々な取り組みを行っています。例えば今年は被災状況に応じてケアをする訓練で、あなたの被災状況は右足にけがをしているという札をとると救護室のテントへ行き救護班が対処するとか、また認知症の祖父を連れてきたという札をとると介護班が対応するとか、色々な想定をして工夫しながら行っています。
ところで我が水道組合としても、上下水道局との防災協定に基づき災害時の応急給水等の訓練を局の方々と共に始めました。本年度からは西区各学区の防災訓練に局の方々と共に西支部組合員が地下式給水栓のデモンストレーションを行い、地域の皆様に共助の形で地域貢献をすることができました。また応急給水の装置を寄託されたことにより組合員の使命感も高まったと思われます。今後の訓練の課題としてはマンネリ化せずにいかに緊張感を持って行えるか、また実際にいかに確実に対応できるかと言う事かもしれません。
最近、給水訓練時に小さなお子さんやお年寄りから「ありがとう」「頼りにしているよ」と言葉をかけられ、嬉しさと責任も感じているところです。
消防常識コーナー
消 防 Q & A
名古屋市消防局OB 木野瀬 茂
消防用設備の指導要領Ⅷ
今月は、先月に続き「スプリンクラー設備の技術上の指導要領」について説明します。
1 呼水装置
屋内消火栓設備の呼水装置に準じます。
2 配管
屋内消火栓設備の配管に準ずる他、次によること。
(1)立ち上がり配管口径は、次表に定める口径以上とすること。
ア 標準型ヘッド、開放型スプリンクラーヘッド及び側壁型ヘッド
同時開放個数 | 8個以下 | 15個以下 | 29個以下 | 30個以上 |
立ち上がり配管口径 | 65A | 100A | 125A | 150A |
イ 小区画型ヘッド
同時開放個数 | 4個 | 8個以上 |
立ち上がり配管口径 | 50A | 65A |
(2)配管口径は、設けられるヘッド数の合計数に応じ次表に定める口径以上とすること。ただし、配管口径が立ち上がり配管口径を超える部分にあっては、当該部分の配管口径を立ち上がり配管口径以下とすることができる。
ア 標準型ヘッド、開放型スプリンクラーヘッド及び側壁型ヘッド
ヘッド数 | 2個以下 | 3個以下 | 5個以下 | 10個以下 | 20個以下 | 30個以下 | 100個以下 | 100個を超えるもの |
配管口径 | 25A | 32A | 40A | 50A | 65A | 80A | 90A | 100A |
イ 小区画型ヘッド
ヘッド数 | 1個 | 3個以下 | 5個以下 | 8個以下 | 9個以上 |
配管口径 | 20A | 25A | 32A | 40A | 50A |
(3)送水口のホース接続口の結合金具は、双口形で呼称65の差込式の受け口とすること。
(4)送水口の受け口には、容易に破壊できる保護板又は呼称65の差込式の差し口(覆冠)等を設けること。
(5)送水口の設置場所は、防火対象物の主たる出入口付近で道路から容易に識別することができ、消防ポンプ自動車から有効に送水可能な場所に設けること。
(6)送水口直近の配管には、止水弁及び仕切り弁を容易に操作できる場所に設けること。
(7)送水口は、必要とされる加圧送水装置の定格吐出量を1,600L/minで除した個数以上を設けること、なお、小数点以下の数値を含むものにあっては、小数点以下を切り上げ整数とすること。
(8)立ち上がり管が2系統以上の送水口を相離れた場所に設け、それぞれの立ち上がり
管の低層部で立ち上がり管の配管口径と同等以上の横引き管で接続すること。
(9)加圧送水装置の吐出側直近部分の配管には、その表面見やすい個所にスプリンクラー設備である旨の表示をすること。
問題 スプリンクラー設備の配管について、間違っているのはどれか。
(1)送水口のホース接続口の結合金具は、双口形又は単口形で呼称65の差込式の受け口とすること。
(2)送水口の受け口には、容易に破壊できる保護板又は呼称65の差込式の差し口(覆冠)等を設けること。
(3)送水口の設置場所は、防火対象物の主たる出入口付近で道路から容易に識別することができ、消防ポンブ自動車から有効に送水可能な場所に設けること。
(4)標準型ヘッド、開放型スプリンクラーヘッド及び側壁型ヘッドの配管口径は、設けられるヘッド数の合計数が2個以下の場合は、25A、3個以下の場合は、32A、10個以下の場合は、50Aとすること。
呼水装置、配管については、流水量・水圧・摩擦損失に応じて口径が定められていることに、注意して下さい。
解答 (1)
送水口のホース接続口の結合金具は、双口形で呼称65の差込式の受け口とすること。
と決められており、単口形の送水口は原則的に良いとは、定めていない。
(2)、(3)、(4)については、そのとおりでありいずれも正しい。
以上、法令で決められていることを指導する上でより適正に設置・維持するための指導基準は、いま述べたように通知で定めています。この通知は、名古屋市独自ですが、国が、このようにありたいという通知を示すことが多く全国的に同じような内容になっていることを申し添えます。
法令上困ったことは、木野瀬 電話080-6947-5371までお尋ねください。後で、困ったことになってもいけませんので。
法律コーナー
高齢者による契約の落とし穴
弁護士 松 永 辰 男
高齢者による契約が、「中程度の認知症に罹患し、記憶や見当識等の障害があった上、周囲に対し取り繕ったり迎合的になったりして場面や相手によって自らの意見を変える顕著な傾向があり、自らの意見を表明することが困難な状態であって、社会生活上状況に即した合理的な判断をする能力が著しく障害され、自己の財産を管理・処分するには常に援助が必要であったところ」、不合理な内容の不動産売買契約を締結してしまったのは、次女等の言うことに迎合して契約してしまったことによるものであり、十分な意思能力を欠いた無効な契約であるとされました(東京地方裁判所平成26年2月25日判決・判例時報2227号54頁)。
この売買は、母親が所有する土地と建物を5600万円で不動産会社に売却したものでして、母親の動機としては、老齢になったから不動産を金銭に替えたいというものでした。しかし、その不動産の一部は長女夫婦に月額10万円の賃料で貸しており、誰かに売却してしまうと長女夫婦は立ち退きを迫られてしまうことになります。ところが母親が買主であります不動産会社に言うには、長女夫婦に対して売却をしたいから立ち退いて欲しいといっても、親の言うことゆえか聞いてくれないと言って不満を述べていたことと、次女が絡んでおり、姉はその不動産を相続により独り占めしたいのだ、というような口添えをしたようです。
ところで裁判所は買主である不動産会社について、「原告(不動産会社のことですが)にとって、被告花子(長女のことですが)に知らせることなく本件土地建物を売却したいなどその要望が一見して不合理で後日紛争になることは明らかであって」、母親の言うことを漫然と聞き入れて売買契約をしてしまったことは、「果たして不動産取引の専門家として十分な注意義務を尽くしたかには疑問が残るところであって、」と判断しています。
ところで、この売買契約締結後において買主の不動産会社から明け渡しを求められた長女は、この売買における母親には「意思能力」がなかったのであり、売買は無効であると争いました。そこで精神鑑定をしたところ、中度の認知症であり、相手や場所によって言葉を合わせてしまう、つまり迎合性があることが分かりました。しかし、買主の不動産会社が母親に公証人のところへ行ってもらって公証人の前で陳述してもらったところ、公証人からは普通人と変わりはないと言われ、その旨の陳述録取書も作成されています。きわめて難しい事件でして、判決理由も長文になっています。気をつけなければならない事案だと思います。
木祖村コーナー
新村長・御嶽山噴火・喫茶休業
木祖村新村長「唐澤一寛氏」のご紹介です! |
木祖村長選が10月5日(日)に行われました。
木祖村では、33年ぶりの選挙戦で、即日投開票され、無所属新人で前副村長の唐澤一寛氏(66)が初当選いたしました。
唐澤新村長は、建設課長や総務課長を歴任し、2003年からは、副村長を務め、木曽川下流域との交流活発化、防災対策強化などを掲げ、「これまでの活力ある源流の里づくり」に『笑顔あふれる』を加えられるよう身を粉にして働く」と決意を語りました。
今後も、引き続き、名古屋市指定水道工事店協同組合、
名古屋市上下水道局関係者の皆様宜しくお願い申し上げます。
御嶽山噴火による木祖村状況ご報告とお願いです! |
御嶽山噴火で、各関係者の皆様には、多大なご心配をおかけいたし
ました。木祖村の被害は、当日は家屋の屋根にはうっすらと、降灰がありましたが、村民には、被害もなく、安堵いたしました。
しかし、木祖村と木曽町に広がる白菜畑は約18ヘクタールもあり、栽培農家約30軒に、火山灰による被害が及びました。
何よりも、懸念されるのは、風評被害であります。木祖村の白菜はこれからが出荷時期を迎え、役場と農家では、消費者の皆様に、ご迷惑のかからない「美味しい白菜」をお届けしようと、懸命に農作業に取り組んでおります。冬には欠かせない「美味しい白菜」を、是非召し上がってください!!
また、木祖村では、雪質においても、国内では評判高い、優秀な雪であるとの評を頂いております。「やぶはらスキー場」では、皆様に十分ご満足いただけるようスキー場の整備などに取り掛かり、万全の態勢で皆様をお待ち申し上げておりますので、この冬は是非、スキーをご家族ご友人でお楽しみに、お越しください!!
木祖村アンテナショップ内のSAKURA(喫茶休業)のお知らせです |
組合だより7月号で、ご紹介させていただきました、木祖村アンテナショップ内にありました、SAKURA(さくら)内の、喫茶部署のみが、6月4日オープンいたしましたが、諸事情により、9月30日にて、一旦休業をすることになりました。木祖村アンテナショップは、今まで通りの営業をいたしておりますので、是非お立よりください。
≪営業日 土・日・祭日は休業≫ ≪営業時間 10時~16時まで≫
編集後記
編 集 後 記
今年は、名古屋市水道100周年の年です。大正3年9月1日に給水が開始されて今年で100年になりました。
明治時代に名古屋市が水道の計画を立てた際に、当初は水源を犬山市の入鹿池にする予定であったものを水量、水質ともに優れた木曽川へと変更しました。また、名古屋市の当時の人口は約30万人でしたが、将来に備えゆとりを持った計画へと考え方を変え、とりわけ導水路において増設が困難なところでは100万人規模のものを作るという壮大な内容に変更しました。これにより総事業費が当時の市の年間予算の5倍という莫大なものとなり、多方面からの様々な反対があったようです。しかし、このような大規模なものへと変更したおかげで今日に至る名古屋の発展がありました。この間、名古屋の水道は時代とともに都市の規模が大きくなり水の需要が増加しても断水を余儀なくされることもなく、また、全国的にもおいしいと好評をいただいています。まさに先人の先見の明です。
名水協も名古屋の水道とは長い歴史のなか、密接に関係しながら発展してきました。
先日、100周年をちなんで名古屋市上下水道局、名古屋上下水道総合サービス株式会社それぞれのトップと名水協穂刈理事長との鼎談が行われました。鼎談で理事長が「メーターから蛇口までの末端部分を指定工事店が担う」と名水協を紹介したところ、局長から「末端ではなく、お客さまと一番正面から向き合う名古屋水道の「最前線」を担っていただいている」との修正発言があり、名水協を高く評価していただいているという思いを新たにしました。
鼎談では、3者のこれまでとこれからのかかわり方について議論されています。概要は組合だよりの前月号と今月号に、全文は組合HP(組合だよりWEB版)に
掲載されておりますのでご覧くださればおわかりになると思いますが、その内容には将来について非常に示唆に富むものが多々あります。なかでもライフラインとして特に重要な上下水道において、今後ともお客さまへの信頼性を維持するために3者の連携をいかにしてゆくのかということが議論されました。
名水協としても益々の発展のために何をするか、技術と信頼に裏打ちされた存在として広く社会に認めてもらうには何をするか等をはじめ検討すべき重要な課題が多くあります。
秋の夜長、過去を振り返り、将来の姿を思い描くことも良いのではないでしょうか。
(A・B)
■ 組合だより No.531(平成26年11月号)――――――――――
● 発 行 名古屋市指定水道工事店協同組合
理事長 穂 刈 泰 男
● 編 集 名古屋市指定水道工事店協同組合
広 報 技 能 委 員 会
名古屋市中区丸の内三丁目14番11号
TEL (052)951−3240
FAX (052)951−8883